五・三〇運動(読み)ごさんじゅううんどう

百科事典マイペディア 「五・三〇運動」の意味・わかりやすい解説

五・三〇運動【ごさんじゅううんどう】

1925年5月30日,上海で起こった反帝国主義運動,流血事件。五・四運動に次ぐ反帝運動。同年2月,日本資本の紡績工場で起こったストライキ弾圧に発端,5月15日,中国人労働者の射殺事件により,各方面に憤激が高まり,22日,上海で6万人の学生,労働者の抗議集会へ発展。租界当局はこれを弾圧し,逮捕者多数。30日,1万人の学生,労働者は工部局警察署に対し釈放要求のデモを行い,これに対し,工部局警官が発砲,流血事件となる。これを機に中国共産党李立三劉少奇らの指導下に6月1日上海全市はストに入り,全国的な反軍閥反帝国主義のデモ・ストへと発展し,北伐を完成する契機となる。
→関連項目劉寧一

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