旺文社日本史事典 三訂版 「五箇条の誓文」の解説
五箇条の誓文
ごかじょうのせいもん
由利公正 (きみまさ) が原案を起草し,福岡孝弟 (たかちか) が修正し,木戸孝允が加筆修正した。新政府は江戸城総攻撃の前日,明治天皇が天地の神々に誓うという形式で発布した。内には公議輿論の尊重の名のもとに公家・諸侯・藩士・豪農・豪商の結集をはかり,外には開国和親の方針により諸列強の支持を得ようとした配慮がこの文面に示されている。公議輿論とは列侯会議を意味したもので,立憲思想とは本質的に異なる。翌日に出された五榜の掲示と対照して政府の意図を考える必要がある。
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