五葉山(読み)ゴヨウザン

デジタル大辞泉 「五葉山」の意味・読み・例文・類語

ごよう‐ざん〔ゴエフ‐〕【五葉山】

岩手県南東部、釜石市大船渡市気仙郡住田町の境にある山。標高1351メートル。海に直線距離で13キロメートルと近いため眺望がよい。ホンシュウジカの生息北限地。五葉山県立自然公園に属する。

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日本歴史地名大系 「五葉山」の解説

五葉山
ごようざん

気仙郡の北部にある北上高地南東の丘陵。大船渡おおふなと市・釜石市および住田すみた町の二市一町にまたがり、その境界をなす。標高一三四一・三メートル、山頂部は高原状を呈し、三陸海岸の展望もよい。支脈が東西に延び、北西は愛染あいぜん(一二二八・五メートル)に連なり、東は鍋倉なべくら山・松倉まつくら山・篠倉しのくら山に続き、尾崎おさき半島(以上釜石市)に至って海に没する。気仙川・さかり川はいずれも当山を源としている。林産資源が豊かで、ゴヨウマツヒノキアスナロなどの天然林、シロバナシャクナゲなど灌木性高山植物の群落もみられる。シカ、サルツキノワグマカモシカなども生息。一帯は五葉山県立自然公園に指定されている。ニッホンジカの集団生息地の北限、ゴヨウザンヨウラクに代表される植物の繁茂などにより動植物の保護地区にも指定された。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「五葉山」の意味・わかりやすい解説

五葉山
ごようざん

岩手県南東部、釜石市(かまいしし)、大船渡市(おおふなとし)、気仙郡(けせんぐん)の境界にある山。標高1351メートル。北上高地の一部で、山頂部は高原状を呈し、三陸海岸の好展望所でもある。かつては仙台藩の「御用山」で、ヒノキ、ツガ、ツキなどを産し、その後「五葉山」と書くようになったと伝えられる。シカ、サル、カモシカなどの生息地でもあり、県立自然公園に指定され、公園全域が鳥獣保護区となっている。釜石、大船渡市からの登山道がある。

[川本忠平]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「五葉山」の意味・わかりやすい解説

五葉山
ごようざん

岩手県南東部,釜石市,大船渡市,住田町の境にある山。標高 1341m,山頂東北東に 1351mのピークがある。全山花崗岩から成り,山頂付近は高原状をなしている。北上高地の南東部,太平洋岸に近いため陸中海岸を見渡すことができる。江戸時代仙台藩の「御用山」として保護された。ゴヨウマツになぞらえ「五葉山」と書くようになったとも伝えられる。 1966年に南に続く大窪山と合せ,五葉山県立自然公園に指定。

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事典・日本の観光資源 「五葉山」の解説

五葉山

(岩手県大船渡市・釜石市・気仙郡住田町)
21世紀に残したい日本の自然100選」指定の観光名所。

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