井手の下帯(読み)いでのしたおび

精選版 日本国語大辞典 「井手の下帯」の意味・読み・例文・類語

いで【井手】 の 下帯(したおび)

(「大和物語」の、内舎人(うどねり)井手の里に行ったとき少女に帯を解いて与えたが、年経てその帯を目じるしに再会し、契りを結んだという故事から) 男女が別れてから、ふたたび巡り合って契りを結ぶこと。
※新撰六帖(1244頃)五「今さらにむすぶ契りもたのまれず人にとけけるゐでの下帯藤原為家〉」

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デジタル大辞泉 「井手の下帯」の意味・読み・例文・類語

いで‐の‐したおび〔ゐで‐〕【井手の下帯】

別れていた男女が、のちに再びめぐり会って契りを結ぶこと。昔、山城国の井手に使者として行った男が、少女に帯を解いて与えたが、8年後にそれを目印にして再会し、契りを結んだという大和物語にある話による。

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