京兆尹(読み)けいちょういん

精選版 日本国語大辞典 「京兆尹」の意味・読み・例文・類語

けいちょう‐いん ケイテウヰン【京兆尹】

〘名〙
① 中国、漢代、長安以東一二県を治める長官の官名。また、その治める地方。以後、歴代都のある郡を治める長官を京兆尹と呼ぶ。けいちょうのいん。京兆。
仮名草子智恵鑑(1660)九「程なく朝廷よりめし出され、京兆尹(ケイテウイン)の官にのぼりて」 〔漢書‐百官公卿表・上〕
左京大夫(さきょうのだいぶ)右京大夫(うきょうのだいぶ)唐名。けいちょうのいん。〔職原鈔(1340)〕
江戸時代京都所司代別称。けいちょうのいん。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の京兆尹の言及

【三輔】より

…中国の前漢時代,都の長安を中心に設けられた3行政区画の総称。武帝の前104年に制定され,長安を含んだ東部を京兆尹(けいちよういん),北部を左馮翊(さひようよく),西部を右扶風(ゆうふふう)と称し,長官はみな長安城中に駐在した。これと並んで京輔・左輔・右輔都尉をおき,三輔都尉と称して警察事務を分担させた。…

※「京兆尹」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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