人工気胸(読み)ジンコウキキョウ

デジタル大辞泉 「人工気胸」の意味・読み・例文・類語

じんこう‐ききょう【人工気胸】

肺結核の治療法の一。人工的に胸膜腔空気を注入し、肺を圧迫して縮小させ、結核菌などの活動を抑える。気胸療法

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改訂新版 世界大百科事典 「人工気胸」の意味・わかりやすい解説

人工気胸 (じんこうききょう)

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世界大百科事典(旧版)内の人工気胸の言及

【気胸】より

…さらに多くの気体が流入すると,胸郭内の他の臓器をも圧迫して,その臓器の機能障害を起こすにいたる(これを緊張性気胸という)。しかし一方,人為的に胸腔に気体を流入させると,肺と胸腔内面が遊離するため,胸腔内の性状が観察しやすくなり,また肺を縮めることによって,肺内の病気を変化させることができるので,人為的に気胸を起こさせ,診断,治療に応用することもある(これを人工気胸という)。気胸は,発生原因などによって,人工気胸,外傷性気胸,症候性気胸および自然気胸などに大別される。…

【内視鏡】より

…コルポスコピーcolposcopyと呼ばれ,子宮癌の検診のさいにも行われている(婦人科内視鏡)。 腹腔,胸腔細い針を用いて腹腔または胸腔内に空気を入れて内腔を広げ(人工気腹,人工気胸),腹壁や胸壁に小切開を加えて硬性鏡である腹腔鏡や胸腔鏡を挿入し観察する。癒着が強い場合は検査できない。…

【肺結核】より

…コッホの結核菌発見は,これを実証したものであった。 肺結核の治療法として,イタリアのフォルラニーニCarlo Forlanini(1847‐1918)は1882年人工気胸療法を創始した。また95年のレントゲンのX線発見は,肺結核の臨床診断に画期的進歩をもたらした。…

※「人工気胸」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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