人形振(読み)にんぎょうぶり

精選版 日本国語大辞典 「人形振」の意味・読み・例文・類語

にんぎょう‐ぶり ニンギャウ‥【人形振】

〘名〙 歌舞伎で、義太夫狂言一部を、役者が操(あやつり)浄瑠璃人形になって、身振り所作)をそっくりまねる演出。「日高川」の清姫、「櫓のお七」のお七など。人形身。
江戸から東京へ(1921)〈矢田挿雲〉二「其の意気が人形振(ニンギャウブ)りから発達せし歌舞伎」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「人形振」の意味・わかりやすい解説

人形振
にんぎょうぶり

歌舞伎の演出法の一つ人形浄瑠璃の人形と同じような動きをみせるもの。人形遣いに扮した役者が登場して,これにうしろから操られている形で演じる。『本朝廿四孝』の八重垣姫,『日高川入相花王 (いりあいざくら) 』の清姫,『櫓のお七』などがこれで演じられることがある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android