人民主義(読み)ジンミンシュギ

デジタル大辞泉 「人民主義」の意味・読み・例文・類語

じんみん‐しゅぎ【人民主義】

19世紀後半、ロシア革命運動で、インテリゲンチア知識階級)が提唱した共同体的社会主義思想。信奉者をナロードニキといい、専制農奴制を打倒し、農村共同体を地盤とした農民社会主義を実現しようとしたが失敗、のちにはテロ行動に走った。

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精選版 日本国語大辞典 「人民主義」の意味・読み・例文・類語

じんみん‐しゅぎ【人民主義】

〘名〙 (narodničjestvo の訳語) ロシアで一八七〇年代から二〇世紀初頭にかけて唱えられたユートピア社会主義的運動、およびその主張ツァーリズムを憎み、農民の啓蒙解放をめざしたが成功せず、テロ行為に走って弾圧を招き、やがてマルクス主義者に革命の主導権を奪われた。→ナロードニキ。〔現代文化百科事典(1937)〕

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「人民主義」の意味・わかりやすい解説

人民主義
じんみんしゅぎ

ナロードニキ」のページをご覧ください。

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世界大百科事典(旧版)内の人民主義の言及

【中国】より

…康有為や孫文が〈天下を公となす〉(《礼記》)を強調したのは大いに意味があったのである。
[人民主義の伝統]
 たとえば,さきにわれわれは士大夫のモットーは〈己を修め人を治める〉ことであり,官僚には治者の意識のみあって人民のサーバントという意識はなかったといったが,実は,韓愈とつねに併称される唐の柳宗元は早くすでに次のごとくいいきっている。およそ官吏たる者の職は何であるか。…

※「人民主義」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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