精選版 日本国語大辞典 「仄仄」の意味・読み・例文・類語
ほの‐ぼの【仄仄】
[1] 〘副〙 (「ほのほの」とも。「と」を伴って用いることもある)
① わずかに見たり聞いたり知ったりするさまを表わす語。
※宇津保(970‐999頃)吹上下「このおこなひ人を、ほのぼの御らんぜしやうにおぼさる」
② 夜がかすかに明けていくさまを表わす語。
③ 光がわずかで薄暗いさま、また物がはっきりと見分けられないさまを表わす語。
④ それとなく暖かみの感じられるさま、また、心の明るさ、やさしさなどが感じられるさまを表わす語。
[2] 〘形動〙 (一)に同じ。
※右京大夫集(13C前)「比はうづきの十日なりけるに、月のひかりもほのぼのにて」
[3] 〘名〙 夜がわずかに明ける頃。早暁。
※続古事談(1219)一「いまだほのぼののほどに、主上いでて南面におはします」
ほのぼの‐し【仄仄】
〘形シク〙 ほのかである。かすかである。また、感覚がはっきりしない。
※享和本新撰字鏡(898‐901頃)「瞶 目疾也不明之㒵 目保乃保乃志 又目志比」
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