伊豆石(読み)いずいし

精選版 日本国語大辞典 「伊豆石」の意味・読み・例文・類語

いず‐いし いづ‥【伊豆石】

〘名〙 静岡県神奈川県海岸から産出する安山岩。色が青黒く、江戸時代以来、庭石石碑建築に用いる。小松石
※雑俳・柳多留‐六四(1813)「伊豆石で押へて地から雷も出ず」

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デジタル大辞泉 「伊豆石」の意味・読み・例文・類語

いず‐いし〔いづ‐〕【×伊豆石】

神奈川県の湯河原町真鶴町から産する輝石安山岩。色は青黒く、庭石・建築などに用いる。小松石が有名。

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世界大百科事典(旧版)内の伊豆石の言及

【伊豆国】より

…元和偃武(げんなえんぶ)以来,幕府の中央集権化の動きが緊急となり,城下町江戸の建設も加わっての措置であった。この間,36年(寛永13)まで江戸城の修改築が行われるが,多くの西国大名が動員されて東浦の村々から伊豆石を切り出して江戸へ回送した。寛文・延宝期(1661‐81)の伊豆国の支配概況は,三島代官伊奈兵右衛門6万7688石余(237ヵ村),代官江川英暉(ひでてる)4809石余(13ヵ村),下田奉行今村伝三郎3207石余(10ヵ村),稲葉美濃守4745石余(不明),井出甚五左衛門300石余(4ヵ村)とされたが,98年(元禄11)の地方(じかた)直し以降,小田原藩大久保氏,掛川藩大田氏,荻野山中藩大久保氏の譜代藩領,多数の旗本の知行所が増大し,三島代官支配所は2万石前後に激減した。…

【下田[市]】より

…1854年(安政1)日米和親条約の締結によって開港場となり,59年の閉鎖まで下田は日本外交の中心となった。また周辺は江戸城の築城に用いられた伊豆石の産地で,幕末には品川の台場の築造に使われるなど大正期まで下田の主要産業であった。1961年伊東~下田間の伊豆急行の開通により南伊豆の観光基地として大きく発展した。…

※「伊豆石」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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