伊那[市](読み)いな

百科事典マイペディア 「伊那[市]」の意味・わかりやすい解説

伊那[市]【いな】

長野県中南部,伊那盆地伊那谷)北部と周辺山地および三峰川流域一帯を占める市。飯田線,中央自動車道が通じる。1954年市制。天竜川右岸の中心市街はかつての三州街道伊那部宿で,甲州街道とは金沢街道,木曾街道とは権兵衛街道で連絡した要地。第2次世界大戦前の製糸業に代わり,1982年に中央自動車道が全通して工業団地が造成され,電気機器工業が発展。光学,時計などの精密機械工業が盛んとなった。付近河岸段丘下段地域の農村は米,花卉(かき),野菜を産し,上段地域ではナシが栽培される。東部に桜の名所として知られる高遠城跡がある。東端には南アルプスの高峰がそびえ,登山基地でもある。2006年3月上伊那郡高遠町,長谷村編入。667.93km2。7万1093人(2010)。
→関連項目高遠藩

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