伯母子岳(読み)おばこだけ

日本歴史地名大系 「伯母子岳」の解説

伯母子岳
おばこだけ

野迫川村と十津川とつかわ村の境にある山。標高一三四四メートル。山頂の東に高野山熊野を結ぶ旧南高野街道の伯母子峠がある。高野山からみずヶ峰を経て尾根伝いに南下する南高野街道が、大股おおまた(現大字北今西)を通って伯母子峠を越えて十津川支流の神納かんの川流域の五百瀬いもせに達した。

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改訂新版 世界大百科事典 「伯母子岳」の意味・わかりやすい解説

伯母子岳 (おばこだけ)

紀伊山地西部,奈良県と和歌山県の境を南北にのびる伯母子山地主峰。標高1344m。伯母子岳は護摩壇山(1372m)より東へのびた支脈の上にあり,山頂から東に大峰山脈,南に果無(はてなし)山脈を眺望できる。山腹にはブナ林が分布し,冬に樹氷がみられる。登山道は高野山の奥山を経由して通じる。この山の肩に伯母子峠(1230m)があり,かつて高野山と熊野地方を結ぶ連絡道の難所であった。高野竜神国定公園に属する。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「伯母子岳」の意味・わかりやすい解説

伯母子岳
おばこだけ

奈良県南部、吉野郡十津川(とつかわ)村と野迫川(のせがわ)村の境にある山。標高1344メートル。山頂は一面のカヤの原で、目を遮る樹木がなく、雄大な展望が開ける。東に大峰連峰、西に護摩壇山(ごまだんざん)、北に高野(こうや)、荒神の山々、南に鉾尖(ほこさい)岳などを臨み、高野竜神国定公園に属する。紀伊山地の一支脈、護摩壇山から東方へ延びる伯母子山地の主峰である。山頂の東には、高野山と熊野を結ぶ旧南高野街道の伯母子峠がある。

[菊地一郎]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「伯母子岳」の意味・わかりやすい解説

伯母子岳
おばこだけ

奈良県南西部,野迫川村と十津川村の境にある山。吉野山地の一支脈である伯母子山地の主峰。標高 1344m。尾根が西の護摩壇山に続き,東に伯母子峠がある。モミ,ツガ,ブナの原生林とツツジの群落があり,高野龍神国定公園に属する。

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