デジタル大辞泉
「似」の意味・読み・例文・類語
に【似】
[語素]体言の下に付いて、そのものに似ているさまを表す。「母親似」「他人の空似」
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
に・せる【似】
〘他サ下一〙 に・す 〘他サ下二〙
① 似るようにする。につかわしいようすにする。まねる。
※枕(10C終)
三七「
楊貴妃の帝の
御使にあひて泣きける顔ににせて、梨花一枝春雨を帯びたりなど言ひたるは」
② 模造する。まねて作る。贋造する。
※
書紀(720)顕宗元年二月(図書寮本訓)「仍
(なを)蚊屋野の中に双
(ふたつ)の陵を造
(つく)り起
(た)てて相似
(ニセ)て如一
(ひとつなり)」
にる【似】
〘自ナ上一〙
① 互いに同じさまに見える。
形状や
性質に
共通点があり、どちらも同じように見える。
※
万葉(8C後)三・四二五「
河風の寒き
長谷(はつせ)を歎きつつ君が歩くに似
(にる)人も逢へや」
② そのことと匹敵する。それと等しい価値がある。また、つりあう。相応する。
※
土左(935頃)承平四年一二月二九日「くすしふりはへて、と
うそ、
白散、さけくはへてもてきたり。こころざしあるににたり」
の・る【似】
※書紀(720)皇極三年七月(岩崎本室町時代訓)「其貌全(もは)ら養蚕(かひこ)に似(ノレリ)」
※醍醐寺本遊仙窟康永三年点(1344)「意を得るに、
鴛鴦に似
(ノレリ)」
とうば・る たうばる【似】
〘自ラ四〙 (「とうばる(賜)」と
同源。
貴人の
容貌をいただくというところから) 貴人などの姿や形を受けてその人に似る。
※書紀(720)雄略四年二月(前田本訓)「
面貌(かほ)容儀(すかた)天皇に相似
(タウハレ)り」
に【似】
〘
語素〙 体言に添えて、そのものに似ているさまを表わす。「お母さん似」「
父親似」など。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報