住劫(読み)ジュウコウ

デジタル大辞泉 「住劫」の意味・読み・例文・類語

じゅう‐こう〔ヂユウコフ〕【住×劫】

仏語四劫しこうの第二。人類世界に安住する時期

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「住劫」の意味・読み・例文・類語

じゅう‐こう ヂュウコフ【住劫】

〘名〙
① 仏語。四劫の一つ。世界の成立から破滅に至る時期を四つに分けたその第二の時期で、成劫(じょうごう)が終わって、壊劫(えこう)に移るまでの間。この世が成立して、有情の安住している期間をいう。
顕戒論(820)中「夫住劫初際、依正倶安、濁世已来災難競起」
※日蓮遺文‐開目抄(1272)「教主釈尊は住劫第九の減人寿百歳の時」
能楽で、年功を経ても進歩発展しないで停滞すること。
※花鏡(1424)劫之入用心之事「結句、よき事をも忘れじ忘れじとする程に、少々と、よき風情のこくなる所を覚えねば、悪き劫になる也。これを住劫と嫌ふなり」

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世界大百科事典(旧版)内の住劫の言及

【劫】より

…〈中劫antara‐kalpa〉といういい方があるが,それは単に劫というのと同じである。〈成劫(じようこう)〉〈住劫(じゆうこう)〉〈壊劫(えこう)〉〈空劫(くうこう)〉は宇宙の生滅の1サイクルを構成するが,それぞれ20中劫からなる。〈大劫〉は成住壊空の1サイクル,すなわち80中劫からなる。…

※「住劫」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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