佐分真(読み)さぶりまこと

日本大百科全書(ニッポニカ) 「佐分真」の意味・わかりやすい解説

佐分真
さぶりまこと
(1898―1936)

洋画家。明治31年10月8日名古屋市に生まれる。川端画学校を経て、1922年(大正11)東京美術学校西洋画科を卒業。1927~30年(昭和2~5)渡仏し、ヨーロッパ各地を旅行、その間に光風会会員となる。31年再渡仏し、翌年帰国するが、同年、帝展出品の『貧しきキャフェーの一隅』が特選となる。重厚な写実的画風で知られ、その後も帝展特選を重ねたが、昭和11年4月23日自殺した。没後、新進洋画家に贈られる佐分賞が設定された。

[小倉忠夫]

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「佐分真」の解説

佐分真 さぶり-まこと

1898-1936 大正-昭和時代前期の洋画家。
明治31年10月8日生まれ。川端画学校をへて,東京美術学校(現東京芸大)で藤島武二にまなぶ。フランスに2度留学。昭和4年光風会会員。6年「貧しきキャフェーの一隅」が帝展特選。8年「画室」,9年「室内」が連続特選となるが,昭和11年4月23日自殺した。39歳。のち新進洋画家のための佐分賞がもうけられた。愛知県出身。名は「しん」ともよむ。

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