体細胞分裂(読み)たいさいぼうぶんれつ

精選版 日本国語大辞典 「体細胞分裂」の意味・読み・例文・類語

たいさいぼう‐ぶんれつ タイサイバウ‥【体細胞分裂】

〘名〙 真核生物体細胞が形成されるときに起こる一般的な分裂方法。各染色体縦裂して両極分離し、母細胞と同じ染色体数が娘細胞(じょうさいぼう)分配される。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「体細胞分裂」の意味・読み・例文・類語

たいさいぼう‐ぶんれつ〔タイサイバウ‐〕【体細胞分裂】

真核生物の最も一般的な分裂・増殖方法。染色体が縦裂して両極へ分離し、母細胞と同じ染色体数が娘細胞じょうさいぼうに分配される。→細胞分裂

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「体細胞分裂」の意味・わかりやすい解説

体細胞分裂
たいさいぼうぶんれつ

生物体を構成する細胞が二つに分裂する現象。その核分裂は、同じ有糸分裂ではあるが、生殖細胞形成時の減数分裂還元分裂)とは異なるため、対比して用いられる。減数分裂では中期相同染色体が対(つい)をなすのに対して、体細胞分裂では、染色体の縦裂と両極への分離によって、染色体の数や型、遺伝子の娘(じょう)細胞への均等な分配が行われる。しかし、一部の体細胞分裂では相同染色体間の乗り換えなどによって遺伝的に等しくない娘細胞ができ、モザイクなどの原因となる。

[大岡 宏]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

黄砂

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android