精選版 日本国語大辞典 「何紹基」の意味・読み・例文・類語
か‐しょうき ‥セウキ【何紹基】
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
中国、清(しん)代後期の書家。湖南道州の人。字(あざな)は子貞。号は東洲、猨叟(えんそう)。戸部尚書(こぶしょうしょ)、何淩漢(かりょうかん)の長子で、兄弟4人とも書をよくしたので「何氏四傑」と称された。1837年(道光16)の進士。庶吉士を経て編修となり、福建(ふっけん)省郷試の正考官、四川(しせん)学政となったが、のち官界を去った。彼は『小学』に精通し、金石学を好み、詩人としても名高く、蘭竹(らんちく)、山水を描いたが、書においては道光期における北派の第一人者ということができる。すなわち、初めは顔真卿(がんしんけい)を学んだが、のちに北碑(ほくひ)の首唱者包世臣(ほうせいしん)と交わり、また阮元(げんげん)の弟子となり、北碑や漢碑に傾倒して独自の書境を開いた。戦筆(ふるえる筆)を駆使した隷書、行書は高く評価され、著書に『東洲草堂文鈔(しょう)』『惜道味斎経説(せきどうみさいきょうせつ)』などがある。
[角井 博]
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