余市(読み)ヨイチ

デジタル大辞泉 「余市」の意味・読み・例文・類語

よいち【余市】

北海道西部、余市郡地名積丹しゃこたん半島基部にある。石狩湾に臨み、ニシン場として発展リンゴブドウなどの果樹栽培も盛ん。

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精選版 日本国語大辞典 「余市」の意味・読み・例文・類語

よいち【余市】

[一] 北海道南西部の地名。積丹半島基部の東岸余市川河口にあり、石狩湾に面する。かつてはニシン漁で栄えた。現在は農・漁業が主で、北海道でのリンゴの主産地として知られる。海岸部はニセコ積丹小樽海岸国定公園の一部。
[二] 北海道南西部、後志支庁の郡名。積丹半島基部北側にある。明治二年(一八六九後志国の一郡として成立

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改訂新版 世界大百科事典 「余市」の意味・わかりやすい解説

余市[町] (よいち)

北海道南西部,日本海に面する後志(しりべし)支庁余市郡の町。人口2万1258(2010)。東は小樽市に接する。市街地は余市川河口にあり,JR函館本線,国道5号線が通り,229号線を分岐する。北後志地方の中心地で,積丹(しやこたん)半島の玄関口でもある。天明年間(1781-89)ころより和人が出入りし,松前藩の魚取引場が置かれ,千石場所と呼ばれるニシンの好漁場として発展した。内陸部は1871年(明治4)ころ余市川の下流会津などから旧藩士の団体が入植し,水田が開かれ,また開拓使より苗木が交付されてリンゴの栽培が始まり,明治期の中ごろにはロシア領へ輸出された。現在も農業はリンゴ,ナシ,ブドウなどの果樹栽培を主とし,道内有数の果樹生産地である。漁業はニシンが昭和初期ごろから不漁となり,スケトウダラ,エビ,カレイ,イカなどを漁獲する。またウィスキーの原酒工場がある。町域内にはフゴッペ洞窟(史跡),現存する唯一の運上家として貴重な旧下ヨイチ運上家(史跡,重要文化財),ニシン漁の資料などを展示する余市水産博物館などがある。
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