佳境(読み)かきょう

精選版 日本国語大辞典 「佳境」の意味・読み・例文・類語

か‐きょう ‥キャウ【佳境】

〘名〙
興味深い場面。また、すぐれた境地
※本朝文粋(1060頃)八・延喜以詩序〈紀長谷雄〉「後之見者、莫佳境耳」
牛肉馬鈴薯(1901)〈国木田独歩〉「談愈々(いよいよ)佳境(カキャウ)に入って来たぞ」 〔晉書‐顧愷之伝〕
景色のよい場所。
※中華若木詩抄(1520頃)中「鳥よりも早く行て、佳境が見たいぞ」 〔杜甫‐自瀼西移居詩〕

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デジタル大辞泉 「佳境」の意味・読み・例文・類語

か‐きょう〔‐キヤウ〕【佳境】

興味を感じさせる場面。「話が佳境に入る」
景色のよい所。「県内随一の佳境
[補説]1は、ふつう物語、演劇等の興味深い場面をいい、「佳境に入る」などの形で使うが、最近「年賀状仕分け佳境」のように、ある状況頂点最盛期をいう使い方が目立ってきている。

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普及版 字通 「佳境」の読み・字形・画数・意味

【佳境】かきよう(きやう)

妙境。〔能改斎漫録、五〕之、虎頭將軍と爲る。に、尾より本に至る。人或いは問ふ。曰く、漸く佳に入ると。

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