依草付木(読み)えそうふぼく

精選版 日本国語大辞典 「依草付木」の意味・読み・例文・類語

えそう‐ふぼく エサウ‥【依草付木】

〘名〙 仏語
死者霊魂が中有(ちゅうう)の間、草木に依(よ)り付くこと。
仮名草子・片仮名本因果物語(1661)上「唯今下女切て与る故。望を叶へたり。只依草付木の精霊となる斗也。あらうらめしの。一向坊主や」 〔従容録七三
修学者が悟りに至らず、文字言葉にこだわってまようことのたとえ。
正法眼蔵(1231‐53)自証三昧「宗杲おもはくは、大小の隠倫、わづかに依草附木の精霊にひかれて、保任せるところの見解、これを仏法とおもへり」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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