俗儒(読み)ぞくじゅ

精選版 日本国語大辞典 「俗儒」の意味・読み・例文・類語

ぞく‐じゅ【俗儒】

〘名〙 見識が狭く卑俗な儒者。転じて、教養のない低俗な学者
空華集(1359‐68頃)八・予以詩巻贈伊大円乃作二詩見謝和以為戯「少年已受空王印。誰復区区学俗儒
翁問答(1650)序「人あい和厚にして謙遜なれば、俗儒(ゾクジュ)の、傲気はなはだしく」 〔荀子‐儒効〕

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デジタル大辞泉 「俗儒」の意味・読み・例文・類語

ぞく‐じゅ【俗儒】

見識が狭く、つまらない学者。

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世界大百科事典(旧版)内の俗儒の言及

【雅俗】より

…許慎の《説文解字(せつもんかいじ)》には〈俗とは習なり〉とあって,〈俗〉を風俗習慣のこととし,また同音でことばの意味を説明する劉熙(りゆうき)の《釈名(しやくみよう)》では〈俗とは欲なり,人の欲する所なり〉と,おなじく〈谷〉を音符とする欲,すなわち人間の欲望のこととしている。〈俗人〉〈俗物〉〈俗士〉などはつまらない人間を,〈俗儒〉はつまらない学者を,〈俗語〉は定格の文章語ではない日常的言語を意味するように,〈俗〉の語が軽蔑の感情をともなって用いられるのは,風俗習慣は常識に安住し因襲にしばられたもの,また人間の欲望はいとうべきものと考えられたからにほかならない。それに対して〈雅〉は,このような〈俗〉から離脱することによって成り立つ立場であって,〈雅とは正なり〉と説かれるのがもっとも一般的である。…

※「俗儒」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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