俗書（読み）ぞくしょ

精選版 日本国語大辞典

ぞく‐しょ【俗書】

〘名〙

① 仏典に対してそれ以外の書物をいう。俗典。外典(げてん)。

※今昔（1120頃か）一一「十歳と云ふに、毛詩・論語・漢書・文選等の俗書を読に」

② 卑俗な書物。低級な書物。学問的でない書物。

※評判記・満散利久佐（1656）序「これらの俗書を手にふれん者、文字のつづき。句読のしな。豈、わきまへしらんや」

③ 下品な筆蹟。風雅でない書風。俗筆。〔韓愈‐石鼓歌〕

④ 漢文に対する和文。通俗の文章。

※蛻巖先生答問書（1751‐64か）中「ちと料簡有_レ之まづまづ俗書を以て得_二貴意_一候」

出典　精選版 日本国語大辞典

デジタル大辞泉

ぞく‐しょ【俗書】

１ 低俗な書物。
２ 気品に欠ける書風。俗筆。
３ 仏典以外の書物。外典げてん。
「毛詩、論語、漢書、文選もんぜん等の―を読むに」〈今昔・一一・一二〉

出典　小学館

普及版 字通

【俗書】ぞくしよ

俗悪の書。

字通「俗」の項目を見る。

出典　平凡社「普及版 字通」