倭文の苧環(読み)しずのおだまき

精選版 日本国語大辞典 「倭文の苧環」の意味・読み・例文・類語

しず【倭文】 の 苧環(おだまき)

しずを織るための麻などを玉に巻いたもの。糸を繰り出すものであるところから、「繰り返し」の序や、「しず」を「賤」の意にとって「いやしい」の序として用いたりする。
古今(905‐914)雑上・八八八「いにしへのしづのをだまきいやしきもよきもさかりはありし物也〈よみ人しらず〉」
伊勢物語(10C前)三二「いにしへのしづのをだまき繰りかへし昔を今になすよしも哉」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「倭文の苧環」の意味・読み・例文・類語

しず‐の‐おだまき〔しづ‐をだまき〕【倭文の×環】

倭文を織るのに用いる苧環。「繰り返し」「いやし」などの序詞に用いる。
「いにしへの―繰り返し昔を今になすよしもがな」〈伊勢・三二〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android