偃鼠(読み)えんそ

精選版 日本国語大辞典 「偃鼠」の意味・読み・例文・類語

えん‐そ【偃鼠・鼠】

〘名〙 モグラ。モグラモチ。〔本草和名(918頃)〕〔荘子‐逍遙遊〕
[語誌]「荘子」の林家の註「荘子鬳斎口義〈林希逸〉」には、「偃鼠、潜伏之鼠也」とする。近世、鼠の一種と理解されていたらしい。「浮世物語‐四」に「鷦鷯(みそさざい)は巣をくふに一つのえだをひろしとし、鼹鼠(はつかねずみ)の川を飲む、腹ふくるれば足ぬ」とある。

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デジタル大辞泉 「偃鼠」の意味・読み・例文・類語

えん‐そ【××鼠】

もぐら。
「氷苦く―がのどをうるほせり/芭蕉」〈虚栗

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普及版 字通 「偃鼠」の読み・字形・画数・意味

【偃鼠】えんそ

もぐら。〔荘子、逍遥遊〕鷦鷯(せうれう)深林(すくら)ふも、一枝ぎず。偃鼠河に飮むも、腹を滿たすにぎず。歸休せよや、君。我(われ)天下を用(もつ)て爲す無し。

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