側・傍(読み)そば

精選版 日本国語大辞典 「側・傍」の意味・読み・例文・類語

そば【側・傍】

〘名〙
① 近くの所。かたわら。
※宇津保(970‐999頃)楼上上「たてる几丁のそばより、かたはらがほのすきて見えたまへるやうだい」
落窪(10C後)一「こなたに木丁たてたれど、そばの方より見入るれば」
側面。また、端(はし)
※枕(10C終)三六「御簾のそばをいささかひきあげて見るに」
③ 「そばき(側木)」の略。
④ (形動) 本筋からそれたところ。また、正面からはずれているさま。わき。脇道
申楽談儀(1430)能書く様「祝言の外には、井筒・道盛など直ぐ成る能也。実盛山姥も、そばへ行きたる所有り」
⑤ 「…するそばから(そばより)」の形で、その動作の直後の意を表わす。その直後。その瞬間。
落語・新治療(1898)〈初代三遊亭小円遊〉「私が腕が宜(い)いので患者が参る側(ソバ)から癒(なほ)るので」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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