傍斜法(読み)ぼうしゃほう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「傍斜法」の意味・わかりやすい解説

傍斜法
ぼうしゃほう

江戸時代の和算家安島直円が導き出した円の接触問題の基本公式をいう。安島は幾何図形の研究のなかで,3つの円および4つの円を描いたときの共通接線の長さ (すなわち傍斜) にかかわる問題を扱い,3つの円を描いた場合には l2a2t2/(ab)(ac) という関係があることを導いた。この関係式は,円の内接,外接に応じて変化させることができる。4つの円を描いたときの共通接線の長さにかかわる問題では,4つの円と傍斜 t との間には次の関係が成り立つ。 (ac)2t4-8ac(ac)(bd)t2-16abcdt2+16a2c2(bd)2=0 。これを四円傍斜術といった。

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