先天的(読み)せんてんてき

精選版 日本国語大辞典 「先天的」の意味・読み・例文・類語

せんてん‐てき【先天的】

〘形動〙
① 生まれつきであるさま。生来そなわっているさま。生得的。⇔後天的
牛肉馬鈴薯(1901)〈国木田独歩〉「女といふ奴が到底馬鈴薯主義を実行し得るもんじゃアない。先天的(センテンテキ)のビフテキ党だ」
② 人間に、生まれながらそなわっている理性特性の状態。あるいはカント認識論で、経験に基づかない、論理的にそれに先立つ純粋な形式(時間、空間、悟性形式など)を根拠としていること。ア‐プリオリ。

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デジタル大辞泉 「先天的」の意味・読み・例文・類語

せんてん‐てき【先天的】

[形動]
生まれつきであるさま。「先天的体質」⇔後天的
アプリオリ
[類語]生得的本有的基礎的本質的基本的根本的中心的抜本的普遍的ベーシックファンダメンタル本性ほんしょう根っから持って生まれた生まれ付き生まれながら生来生得天性天賦天稟てんぴん天分天資稟性ひんせい

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「先天的」の意味・わかりやすい解説

先天的
せんてんてき

生まれる前から身についているもの、とくに親から遺伝によって受け継いでいるものの性質をいう。これにあたる英語はhereditaryであろうが、哲学的には、ア・プリオリa priori(より先なるもの)な認識のことを「先天的な認識」ということもある。

吉田夏彦

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「先天的」の意味・わかりやすい解説

先天的
せんてんてき

ア・プリオリとア・ポステリオリ」のページをご覧ください。

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