光明遍照(読み)こうみょうへんじょう

精選版 日本国語大辞典 「光明遍照」の意味・読み・例文・類語

こうみょう‐へんじょう クヮウミャウヘンゼウ【光明遍照】

〘名〙 仏語阿彌陀如来の光が遍(あまね)十方を照らし、念仏衆生をその光の中におさめとって捨てないと説く、「観無量寿経」の光明四句の文「光明遍照十方世界、念仏衆生摂取不捨」の、最初一句。〔往生要集(984‐985)〕
平家(13C前)九「其後西にむかひ、高声十念となへ、光明遍照十方世界、念仏衆生摂取不捨とのたまひもはてねば」

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デジタル大辞泉 「光明遍照」の意味・読み・例文・類語

こうみょう‐へんじょう〔クワウミヤウヘンゼウ〕【光明遍照】

仏語。阿弥陀仏の救いの光があまねく全世界に及んでいるということ。

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世界大百科事典(旧版)内の光明遍照の言及

【毘盧遮那仏(毘盧舎那仏)】より

…サンスクリットのバイローチャナVairocanaの音訳で,前接辞バイvai‐は〈広く〉の意,ローチャナの語根ルチrucは〈照らす〉の意である。略して盧遮那(るしやな)仏,意訳して光明遍照と呼ばれる。イランの太陽神信仰などと関連して出現したとされる無量光仏(=阿弥陀仏),弥勒菩薩などの一連の仏菩薩の一環と考えられよう。…

※「光明遍照」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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