入我我入(読み)ニュウガガニュウ

デジタル大辞泉 「入我我入」の意味・読み・例文・類語

にゅうが‐がにゅう〔ニフガガニフ〕【入我我入】

仏語密教で、如来三密自己に入り、自己の三業が如来に入り、両者一体境地になること。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「入我我入」の意味・読み・例文・類語

にゅうが‐がにゅう ニフガガニフ【入我我入】

〘名〙
① 仏語。密教で、仏の三密(身・口・意の三業)のはたらきが行者の身に入り、行者の三業が如来に入って、仏の三密と行者の三業が一体になること。また、その観法。仏と我とが一体になる境地をいう。〔秘蔵記(835頃か)〕
② (形動) 転じて、どっちつかずのこと。どちらとも解されること。また、入りまじって何が何やらわからないさま。
浄瑠璃新うすゆき物語(1741)中「姫が逃たやら此方が逃したやら、にうががにうに方便(てだて)をめぐらし」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「入我我入」の意味・わかりやすい解説

入我我入
にゅうががにゅう

秘密仏教用語瞑想法によって,瞑想の対象である釈尊菩薩のすべての働きが修行者自身に入り込み,また修行者のすべての働きが対象である仏陀や菩薩に入り込んで,修行者と仏陀や菩薩とが一体となること。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android