入院(読み)にゅういん

精選版 日本国語大辞典 「入院」の意味・読み・例文・類語

にゅう‐いん ニフヰン【入院】

〘名〙
仏語。僧が住職となってその寺院にはいること。じゅえん。じゅいん。
歌舞伎八重霞曾我組糸(1823)四立「この寺を預かりしゆゑ、入院(ニフヰン)ひろめや何やかや
治療検査を受けるため、ある期間病院にはいること。
※近世紀聞(1875‐81)〈染崎延房〉一一「入院(ニフヰン)させ手厚く治療を加へしうち」
矯正教育を受けるために少年院に入れられたり、教育保護のために教護院に入れられたりすること。

じゅ‐いん ‥ヰン【入院】

〘名〙
① =じゅえん(入院)〔元和本下学集(1617)〕
病気けがなどで、ある期間、病院にはいること。にゅういん。
西洋道中膝栗毛(1870‐76)〈仮名垣魯文〉一〇「病院に病者入院(ジュイン)規則

じゅ‐えん ‥ヱン【入院】

〘名〙 仏語。禅宗で新住持がはじめてその寺院にはいること。晉山(しんざん)
※円覚寺文書‐文和三年(1354)九月二二日・室町幕府追加法七一条「新命入院、毎度為寺家煩之間被年記之処」

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デジタル大辞泉 「入院」の意味・読み・例文・類語

じゅ‐いん〔‐ヰン〕【入院】

[名](スル)
にゅういん(入院)」に同じ。
「病院に病者―の規則」〈魯文西洋道中膝栗毛
僧が住職となって寺に入ること。
本年ことし二月の末に帰寂かくれて後住が―せしかば」〈魯文・高橋阿伝夜叉譚〉

にゅう‐いん〔ニフヰン〕【入院】

[名](スル)
院と名のつくところにはいること。特に、病気やけがの治療などのために一定の期間病院にはいること。「精密検査のために入院する」⇔退院
僧侶が住職となって寺院にはいること。じゅいん。
[類語]通院外来

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「入院」の読み・字形・画数・意味

【入院】にゆういん

入庭。

字通「入」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

世界大百科事典(旧版)内の入院の言及

【住職】より

…古くからある住持職(住持)の略称。住職になることを出世(しゆつせ)といい,住職として実際にその寺に入ることを入院(じゆいん),あるいは晋住(しんじゆう),また晋山(しんざん)という。住職という呼称は,今日では宗派を問わず多く用いられているが,歴史的にみると,寺院最高位の僧職の呼称は時代により宗派により,またそれぞれの寺院によって,さまざまの異称や尊称がある。…

※「入院」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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