全紙(読み)ぜんし

精選版 日本国語大辞典 「全紙」の意味・読み・例文・類語

ぜん‐し【全紙】

〘名〙
和紙で漉(す)いたままの、裁断してない紙。
随筆・孔雀楼筆記(1768)二「婚嫁その外式正の書状は、〈略〉全紙にたて文にてかく」
洋紙で、A判・B判・ハトロン判などの規格に大裁されたままの紙。全判(ぜんぱん)
※放浪時代(1928)〈龍胆寺雄〉二「ポスタアは大きなのは画用紙の全紙(ゼンシ)へクレヨンか水絵で描くこと」
新聞などの一面全体。また、一つの新聞の紙面全体。
地獄の花(1902)〈永井荷風〉一九「翌日の新聞紙は〈略〉面白き一小説の結末を得た如くに全紙を埋めて書き立て居た」
④ すべての新聞。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「全紙」の意味・読み・例文・類語

ぜん‐し【全紙】

新聞などの紙面全体。
すべての新聞。「全紙が一斉に報じる」
全判ぜんばん
和紙で、いたまま裁断していない大きさのもの。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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