八千代市(読み)ヤチヨシ

デジタル大辞泉 「八千代市」の意味・読み・例文・類語

やちよ‐し【八千代市】

八千代

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日本歴史地名大系 「八千代市」の解説

八千代市
やちよし

面積:五一・二七平方キロ

県の北西部に位置し、東は佐倉市、北は神崎かんざき川・しん川を隔てて印西いんざい市、印旛いんば白井しろい町・印旛村、西は船橋市・習志野市、南は千葉市。市域中央を新川が流れ下流の花見はなみ川に通じているが、通常は大和田おおわだの排水機場で堰止められているため北流している。新川流域には低地が広がり、背後には台地が形成されている。京成電鉄(成田線)が市域南端を東西に走り、八千代台やちよだい駅・京成大和田駅・勝田台かつただい駅がある。道路は国道一六号が新川の東側を南北に通り、下市場しもいちばで東西に通る国道二九六号と立体交差する。近世後期には市域東部印旛郡、西部が千葉郡に属した。

〔原始―中世〕

遺跡は住宅建設をはじめとする開発によって数多く発見されている。萱田かやだ遺跡群のうち権現後ごんげんうしろ遺跡・北海道ほつかいどう遺跡・坊山ぼうやま遺跡からは旧石器時代の石器が出土している。大江間おおえま遺跡では縄文時代の榧材の舟が保品ほしなの新川沿いで発見され、印旛沼との深い関連をうかがわせる。神崎川を見下ろす佐山さやま貝塚は縄文後期を中心とする貝塚で、汽水産のヤマトシジミを主体とする貝類のほかに石器・土製品・骨角器などが出土した。古墳は新川両岸の台地を中心に分布し、桑納かんのう二号墳・根上神社ねのかみじんじや古墳をはじめ四〇基余が確認されている。竪穴住居跡や掘立柱建物跡は名主山なぬしやま遺跡、村上むらかみ遺跡群のうち込の内こみのうち遺跡、権現後遺跡、高津新山たかづしんやま遺跡などで発見され、とくに込の内遺跡では弥生時代と奈良・平安時代の竪穴住居跡一六九軒が確認された。また萱田遺跡群の白幡前しらはたまえ遺跡・権現後遺跡・井戸向いどむかい遺跡・北海道遺跡などでは墨書土器が発見され、権現後遺跡からは村神むらかみ郷と記された人面墨書土器、白幡前遺跡からは「草田」と記された墨書土器が発見された。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「八千代市」の意味・わかりやすい解説

八千代〔市〕
やちよ

千葉県北西部にある市。1954年大和田町と睦村が合体して八千代町となり,さらに阿蘇村を編入して,1967年市制。中心市街地の大和田は近世成田山新勝寺参詣者の宿場町として発展。1956年八千代台団地建設を契機に急速に宅地化が進展した。農村部は東京に生乳を供給する専業搾乳業者の牧場が多く,酪農地域として知られる。近年は,京葉地帯の住宅都市として発展,南部の京成電鉄の沿線はほとんど宅地化され,北部にも大規模な米本団地がある。中央部を南北に国道16号線が通り,東部の上高野,西部の吉橋には工業団地が立地している。面積 51.39km2。人口 19万9498(2020)。

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