精選版 日本国語大辞典 「八手」の意味・読み・例文・類語
やつ‐で【八手】
〘名〙
① ウコギ科の常緑低木。本州の福島県以南、四国、九州の海岸近くの森林下に生え、庭木とされる。高さ約三メートル。葉は長柄をもち厚く掌状に七~一一裂し、裂片は卵状披針形で縁に粗い鋸歯(きょし)がある。晩秋、葉腋や枝頂に伸ばした花柄に白い小さな五弁花を多数円錐状につける。果実は径約五ミリメートルの球形で黒く熟す。葉は袪痰(きょたん)薬にされ、風呂に入れるとリウマチに効くという。慣用漢名、八角金盤。てんぐのはうちわ。やつでのき。
▼やつでの花《季・冬》 〔俳諧・毛吹草(1638)〕
② 「やつでひとで(八手海星)」の俗称。〔重訂本草綱目啓蒙(1847)〕
③ 「やつであみ(八手網)」の略。
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