精選版 日本国語大辞典 「八日市」の意味・読み・例文・類語
ようかいち やうかいち【八日市】
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神崎・
応安四年(一三七一)閏三月二四日、頼宗は「得珍保八日市庭元源次郎名」にある畠地を
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
滋賀県中東部、湖東地方にあった旧市名。現在は東近江市(ひがしおうみし)の西部を占める地域。旧八日市市は、1954年(昭和29)神崎(かんざき)郡八日市町と御園(みその)、建部の2村、蒲生(がもう)郡平田、市辺(いちのべ)、玉緒(たまお)の3村が合併して市制施行。2005年(平成17)神崎郡永源寺(えいげんじ)、五個荘(ごかしょう)、愛知(えち)郡愛東(あいとう)、湖東(ことう)の4町と合併して東近江市となった。地域の大部分は愛知川の旧流路によって形成された標高約130メートルの平地であるが、南部は布引山系、西部は箕作(みつくり)山系の丘陵である。近江鉄道(おうみてつどう)本線、同八日市線、国道307号、421号、名神高速道路が通じ、八日市インターチェンジがある。後期古墳の存在によってこの地の開発の古さがわかるが、古代には荘園(しょうえん)も置かれた。蒲生野は遊猟の地で、額田王(ぬかたのおおきみ)と大海人皇子(おおあまのおうじ)の贈答歌(万葉集)の舞台として知られる。中心の八日市は、御代参(ごだいさん)街道から鈴鹿(すずか)越えで伊勢(いせ)に通じる八風街道(はっぷうかいどう)が分岐する交通の要地で、早くから商業が発達し、中世には定期市(いち)が開かれた。小脇(おわき)町の蛭子(えびす)神社跡は市神が祀(まつ)られていたと考えられる。現在も市街地の商店街は周辺に広い商圏を有している。洪積台地の蒲生野は、中世末以降の新田開発、明治以後は軍用地、第二次世界大戦後の農地開拓と時代によって景観を変えてきたが、現在では工場立地や住宅開発が顕著である。布施神社本殿、興福寺(こうふくじ)の木造大日如来坐像(だいにちにょらいざぞう)、木造聖観音(しょうかんのん)立像、慈眼寺の銅造聖観音立像など国指定重要文化財も多い。1989年(平成1)雪野山古墳から三角縁神獣鏡など多数の出土品が発掘された。赤神山にある阿賀神社(太郎坊宮)は勝運授福の神として参拝客が多く訪れる。また、八日市の大凧(たこ)は国の選択無形民俗文化財で、5月には「大凧まつり」が行われる。
[高橋誠一]
『『八日市市史』全6巻(1983~1989・八日市市)』
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
… 大正中ごろから昭和初期に,豊富な工業用水を求めて,レーヨンなどの繊維工場が大津,彦根,長浜などの琵琶湖岸に立地したが,第2次大戦前までは,滋賀県はまだ農業県の性格が強かった。1964年の名神高速道路の開通を契機として,栗東(りつとう),八日市,彦根の各インターチェンジ付近や国道1号,8号線沿いに,電気機械器具,一般機械器具,輸送用機械器具,化学工業などの非用水型の工場立地が活発になり,滋賀県は農業県から工業県へ急速に変貌した。このような工業化の背景として,1960年代の道路交通体系の整備とほぼ前後して,湖南工業団地(29ha,立地企業49社)をはじめとする多数の工業団地が県内各地に造成されたことも無視できない。…
※「八日市」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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