六作(読み)ろくさく

改訂新版 世界大百科事典 「六作」の意味・わかりやすい解説

六作 (ろくさく)

近世の能面作家たちのあいだで伝承されてきた古い時代の作家の格付けの一つで,十作につぐ格のもの6人をいう。伝書によって異なるが,増阿弥,千種福来宝来,春若,石翁(王)兵衛などで,福来と石王兵衛を同一人としてほか三光坊を加えるものもある。いずれにせよ十作よりやや年代的に下り,室町時代の作家と考えてよいであろう。彼らの作風はある程度推察できるが,その作品を同定することはまだむずかしい。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android