六十一種名香(読み)ろくじゅういっしゅめいこう

精選版 日本国語大辞典 「六十一種名香」の意味・読み・例文・類語

ろくじゅういっしゅ‐めいこう ロクジフメイカウ【六十一種名香】

〘名〙 沈香名香木六十一種の総称法隆寺太子)・東大寺蘭奢待)から始まる十一種名香と、五十種名香を合わせていう。永祿年間(一五五八‐七〇)以前に既に成立していた。
[補注]「歌謡・松の葉‐二・香尽」にも「六十一種の名香は法隆寺・東大寺・逍遙・三吉野」とその名が列挙してある。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の六十一種名香の言及

【香木】より

…東南アジア(南蛮)産の樹木の材質部を原材とする香料の一種。香料には植物の花・実・根・葉・樹脂等のほか,動物質から鉱物まで用いられるが,なかでも古来珍重されてきたのが香木である。日本はもちろん中国にも香木は産出せず,すべて南蛮渡来である。
[歴史]
 エジプトでは第5王朝(前2494‐前2345),中国でも戦国時代(前430‐前221)にすでに香炉が出現しているが,香木がたかれたのではない。中国への香木渡来は仏教とともに漢代に西域を通じてもたらされ,のちには南方から船舶により搬入された。…

※「六十一種名香」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android