六時礼讃(読み)ロクジライサン

デジタル大辞泉 「六時礼讃」の意味・読み・例文・類語

ろくじ‐らいさん【六時礼×讃】

仏語一昼夜六時に仏を礼拝・賛嘆する勤行ごんぎょう。また、そのときに唱える文。善導の「往生礼讃」を用いる。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「六時礼讃」の意味・わかりやすい解説

六時礼讃 (ろくじらいさん)

声明曲(しようみようきよく)の総括名。極楽往生を願う(げ)で,《往生礼讃偈》《往生礼讃》《礼讃》とも称し,《日没礼讃偈》《初夜礼讃偈》《中夜礼讃偈》《後夜礼讃偈》《晨朝(じんじよう)礼讃偈》《日中礼讃偈》の6曲を指す。浄土系諸宗と浄土真宗系の一部の宗派法要に用いる。詞章は唐の善導(ぜんどう)の作で,各曲の中心部分は,〈南無至心帰命礼,西方阿弥陀仏〉などで始まり,〈願共諸衆生,往生安楽国〉などで終わる同形式の20節以上を重ねる。曲節は宗派によって異なるが,数節を1段として,初重(しよじゆう)・二重・三重(または下音・中音・上音)と称する低・中・高音域の旋律型にまとめるという点で一致している。
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