六時(読み)ろくじ

精選版 日本国語大辞典 「六時」の意味・読み・例文・類語

ろく‐じ【六時】

〘名〙
① 仏語。昼夜を六分した念仏読経時刻。すなわち晨朝(じんじょう)日中日没(にちもつ)・初夜・中夜・後夜(ごや)の称。
※霊異記(810‐824)中「六時毎に願ひて云はく」 〔阿彌陀経
② 仏語。阿羅漢には時を待って解脱をうるものと、時を待たないで解脱をうるものの二種があり、その前者が解脱をうる勝れた縁となるときを六つかぞえたもの。好衣や好食・好臥具・好処所・好説法・好同学を得るときに解脱するという。〔阿毘曇毘婆沙論‐五一〕
③ 時刻の名称の一つ。一昼夜を二十四分した、その六番目の時刻。また、一昼夜を午前と午後とに分け、それぞれを十二分した、それぞれの六番目の時刻。
④ 昼夜を六等分して一二時にした時刻法の半日。明六つ(卯刻)から暮六つ(酉刻)までは昼の六時、酉から卯までが夜の六時。

むつ‐どき【六時】

〘名〙 =むつ(六━)④〔ロドリゲス日本大文典(1604‐08)〕

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デジタル大辞泉 「六時」の意味・読み・例文・類語

ろく‐じ【六時】

午前または午後の零時から数えた6時間後の時刻。
仏教で、一昼夜を晨朝じんじょう日中日没にちもつ初夜中夜後夜ごやの六つに分けたもの。この時刻ごとに念仏や読経などの勤行ごんぎょうをした。

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普及版 字通 「六時」の読み・字形・画数・意味

【六時】りくじ

昼夜六刻。

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