六道の辻(読み)ロクドウノツジ

デジタル大辞泉 「六道の辻」の意味・読み・例文・類語

ろくどう‐の‐つじ〔ロクダウ‐〕【六道の×辻】

六道へ通じる道の分かれ道。六道のちまた
[補説]地名別項。→六道の辻

ろくどう‐の‐つじ【六道の辻】[地名]

京都市東山区、八坂通りの南にある六道珍皇寺ろくどうちんのうじの本堂前付近の称。

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精選版 日本国語大辞典 「六道の辻」の意味・読み・例文・類語

ろくどう【六道】 の 辻(つじ)

[一] 六道へ通じる道の分かれる所。六道のちまた。
※虎明本狂言・朝比奈(室町末‐近世初)「六道の辻へ罷出、ぎんみして、よきざい人を、ぢごくへおとさばやと存候
[二] 京都市東山区の六道珍皇寺の門前あたりをいう。ここから冥途に道が通じているといわれた。
※光悦本謡曲・熊野(1505頃)「愛宕の寺も打過ぎぬ、六道の辻とかや、実おそろしや此道は、冥途に通ふなる物を」

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世界大百科事典(旧版)内の六道の辻の言及

【六道】より

…六道絵でも十界図でももっとも大きなスペースを取るのは地獄図であり,地獄変相図の観を呈する。しかし,日本では死後の世界を六道とするところから,墓地を六道原というところがあり,京都東山の鳥辺野葬場の入口も六道の辻という。六道原の入口や六道の辻には地蔵菩薩または六地蔵がまつられているが,これは地蔵を六道能化(のうけ)といって,六道全部の救済者とするからである。…

【六波羅蜜寺】より

…西国三十三所観音霊場の第17番札所。寺域は京都の葬送地鳥辺野の入口で〈六道(ろくどう)の辻〉と呼ばれた地点にあり,古来葬送と死者追善の寺として庶民の信仰を集めてきた。963年(応和3)空也の建立で,当初は西光寺と称し,十一面観音像と脇士の二王・四王像を造立安置したという。…

※「六道の辻」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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