其処(読み)ソコ

デジタル大辞泉 「其処」の意味・読み・例文・類語

そ‐こ【×処/×所】

[代]
中称の指示代名詞。聞き手に近い場所、また、聞き手と話し手双方が承知している場所・事柄をさす。
㋐その場所。「―にある袋」
㋑その点。その事。「―がむずかしいところだ」
㋒その局面。「―でベルが鳴った」
㋓その程度。それほど。「―まで言うなら仕方がない」
㋔あなたのところ。
「―にこそ多くつどへ給ふらめ」〈帚木
二人称人代名詞。おまえ。そなた。
「―は今年何歳になりおる」〈魯庵社会百面相
不定称の指示代名詞。漠然とある場所をさす語。どこ。どこそこ。
「思ふどち春の山辺うちむれて―ともいはぬ旅寝してしか」〈古今・春下〉
[類語]そこらそこいらそんじょそこらそちらそっち

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「其処」の意味・読み・例文・類語

それ‐どころ【其処】

〘名〙 (下に否定の語を伴うか、「それどころか」の形で) とてもその程度ではないの意を表わす。
※二人女房(1891‐92)〈尾崎紅葉〉中「『さう。なぜ食べて来なかったの』『今日はそれ所(ドコロ)ぢゃなかったよ。ああお腹が空いた』」

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