其様(読み)ソサマ

デジタル大辞泉 「其様」の意味・読み・例文・類語

そ‐さま【×其様】

[代]《「そなたさま」の略》二人称人代名詞。そなた。主として、近世遊女などが相手を呼ぶのに用いた、親愛尊敬気持ちを表す語。
わしが―を恋ひ病」〈浄・反魂香

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「其様」の意味・読み・例文・類語

それ‐さま【其様】

〘代名〙
対称。尊敬・親愛の気持をもって相手を呼ぶときに用いる語。近世では主として女性が用いた。
上杉家文書‐宝徳三年(1451)四月二九日・飯沼頼泰長尾頼景連署起請文「それさまの御事、殿さまへ御うしろくらく御入候て」
② 他称。話題にとりあげられた人をさし示す。
評判記難波物語(1655)「内々それさまを御せきありつるほどに、そさまへ思ひ入たるしるしに、いついつよりあはず」

そ‐さま【其様】

〘代名〙 (「そなたさま」の意) 対称。主として近世の女性、特に、遊女などが尊敬・親愛の気持で相手を呼ぶとき用いる。
仮名草子竹斎(1621‐23)上「その折賀茂の祭の時、そさまの気色は、深草四位少将のその姿」

その‐よう ‥ヤウ【其様】

〘形動〙 そのとおり。さよう。
名語記(1275)五「その様に、こぞは甲年也」

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