具合・工合(読み)ぐあい

精選版 日本国語大辞典 「具合・工合」の意味・読み・例文・類語

ぐ‐あい ‥あひ【具合・工合】

〘名〙
物事の状況や機能、進行の調子。また、特に健康の調子。あんばい
洒落本・当世気どり草(1773)「コッサワイワイに至てもその枢機(クアイ)はあやまたず、切幕上げみす上げ紙格(せうじ)
吾輩は猫である(1905‐06)〈夏目漱石〉二「髯の張り具合から耳の立ち按排
② 他との適合の状況。つごうや、体面
滑稽本浮世風呂(1809‐13)四「おまへにはよかろ。けど、此方にはチト工合(グアヒ)が悪い」
③ やり方。「こんな具合にやりなさい」
④ (━する) あれこれよく考えること。工夫。
※俳諧・鴉鷺俳諧(1646)「暮てもさらぬ学問の窓〈立圃〉 具合する医書にやもるる目の薬〈立圃〉」

ぐわい【具合・工合】

浄瑠璃・狭夜衣鴛鴦剣翅(1739)四「『のみこんだか、がてんか』と、つまとむすめへかすがひ詞。ぐわひをしらぬ八まん六郎」
[補注]歴史的仮名遣い未詳通常「ぐはひ」とするが、「ぐはひ」の語源は不明。また一方、「ぐあい」の変化した、口語的ないい方とみる説もある。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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