精選版 日本国語大辞典 「典薬」の意味・読み・例文・類語 てん‐やく【典薬】 〘名〙① 「てんやくりょう(典薬寮)」の略。※令義解(718)医疾・自学習解医療条逸文(政事要略所載)「有三私自学習。解二医療一者。投二名典薬一。試レ験堪者。聴下准二医針生例一考試上」② 「てんやく(典薬)の頭」の略。※令義解(718)医疾・定医針師考第条逸文(政事要略所載)「医針師。典薬量二其所能一。有レ病之処。遣為二救療一」③ 令制で、後宮十二司の一つである薬(くすり)の司の次官。定員二人。准位は従八位。くすりのすけ。〔令義解(718)〕④ 令制で、諸国におかれた国の医師のこと。※読本・雨月物語(1776)青頭巾「国府の典薬(テンヤク)のおもだたしきまで迎へ給へども」⑤ 近世、幕府や大名のおかかえの医師。御殿医(ごてんい)。※俳諧・犬子集(1633)一五「藪のうちへぞ人のあつまる 典薬の其礼物はおびたたし〈重頼〉」⑥ 多く、医師をいう。 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報