冷やか(読み)ヒヤヤカ

デジタル大辞泉 「冷やか」の意味・読み・例文・類語

ひや‐やか【冷(や)やか】

[形動][文][ナリ]
つめたく感じられるさま。「冷ややかな山の空気 秋》「暁の―な雲流れけり/子規
態度が冷淡であるさま。「冷ややかな目つき」
落ち着いていて物に動じないさま。冷静なさま。「常に冷ややか傍観者でいる」
[派生]ひややかさ[名]
[類語](1涼しい冷たい冷やっこい冷涼寒冷凜冽りんれつ清冷清冽冷え冷えひんやりひやり身を切るようきんきん冷や冷や冷や冷温清涼/(2冷淡冷然薄情不人情非人情無情非情冷酷冷血酷薄クール無慈悲心無い血も涙も無い

ひや‐か【冷やか】

[形動ナリ]冷ややか」に同じ。
「打ちそそぐ秋のむら雨―にて風にさきだつしたの浮雲」〈拾遺愚草員外

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「冷やか」の意味・読み・例文・類語

ひや‐やか【冷やか】

〘形動〙 (「やか」は接尾語)
① つめたく感じられるさま。冷えているさま。《季・秋》
※宇津保(970‐999頃)俊蔭「はすの葉にひややかなる水をつつみてくるに」
※小学入門(甲号)(1874)〈民間版〉「去年の秋は冷(ヒヤヤカ)にして霜早く」
② 扱い方や態度に思いやりのないさま。つめたい態度であるさま。冷淡なさま。
※はやり唄(1902)〈小杉天外〉一一「夫に冷淡(ヒヤヤカ)待遇をさるる度毎」
③ 落ち着いて物に動じないさま。冷静なさま。
※露団々(1889)〈幸田露伴〉二「忽ち肩を聳やかして政治を語り、忽ち眼を冷(ヒヤヤカ)にして哲学を評し」
④ (①から転じて比喩的に) 豊かでないさま。金の持合せが少ないさま。懐がさみしいさま。
当世書生気質(1885‐86)〈坪内逍遙〉二〇「グット屁子垂(へこたれ)たる姿なり。蓋し嚢中の冷(ヒヤヤカ)なるに因るならん」
ひややか‐さ
〘名〙

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android