凍氷(読み)しみこおる

精選版 日本国語大辞典 「凍氷」の意味・読み・例文・類語

しみ‐こお・る ‥こほる【凍氷】

〘自ラ四〙
① かたくこおる。こおりつく。結氷する。
曾丹集(11C初か)「しみこほる木の根を床とならしつつ行ふ人ぞ仏ともなる」
② 深い悲しみや恐怖などのはげしい感情によって、身や心がこおりついたようになる。
※夜の寝覚(1045‐68頃)一「ありし夢のなごりのさむる夜なきにこそはと、ききわたさるるさへ、身もしみこほり、あはれにかなしきにもつつみあへず」
中世の美の観念で、深く心を澄ませて、その極致に到達することをいう。
花鏡(1424)比判之事「しみこほりて、静かに美しく出で来たるままに能をすれば」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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