出塵(読み)しゅつじん

精選版 日本国語大辞典 「出塵」の意味・読み・例文・類語

しゅつ‐じん ‥ヂン【出塵】

〘名〙 仏語
俗世間のよごれからのがれること。世を捨てること。僧となること。出家脱俗遁世
三代格‐一四・延暦二年(783)一二月五日「出塵之輩更結俗網
正法眼蔵(1231‐53)一顆明珠「唐の咸通のはじめ、たちまちに出塵をねがふ。舟をすてて山にいる」 〔孔稚珪‐北山移文〕
煩悩の迷いのちりを払って悟りを得ること。

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デジタル大辞泉 「出塵」の意味・読み・例文・類語

しゅつ‐じん〔‐ヂン〕【出×塵】

俗世間の汚れから逃れること。出家して僧となること。

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普及版 字通 「出塵」の読み・字形・画数・意味

【出塵】しゆつじん(ぢん)

世俗を超越する。斉・孔稚珪〔北山移文〕夫(そ)れ耿介(かうかい)俗を拔(ぬきん)づるの標、灑(せうさい)塵を出づるの想ひ、白を度(わた)りて以て(潔)を方(くら)べ、雲を干(をか)して直ちに上る。

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