分圧器(読み)ぶんあつき(英語表記)voltage divider

翻訳|voltage divider

改訂新版 世界大百科事典 「分圧器」の意味・わかりやすい解説

分圧器 (ぶんあつき)
voltage divider

電圧波形を変えずに何分の1かの部分を取り出す装置。高電圧の測定などに用いられる。適切なインピーダンスを二つ直列に接続し,一方のインピーダンスの両端から一定割合の電圧を取り出す。使用するインピーダンスによって抵抗分圧器,容量分圧器などの種類がある。

 交流高電圧の測定にはインピーダンスに静電容量を用いた容量分圧器が用いられる。電力系統で各部の電圧をつねに観測している装置に容量分圧器と低電圧測定装置を組み合わせたPDpotential deviceの略。コンデンサー形計器用変圧器ともいう)がある。直流には抵抗分圧器しか使用できないが,数百MΩ以上の高抵抗が必要になるので測定精度上問題が生ずる場合がある。インパルス高電圧の測定用としては周波数特性改善のための種々のくふうがなされる。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「分圧器」の意味・わかりやすい解説

分圧器
ぶんあつき
voltage divider

高電圧を測定するときには,それを適当な比率に分圧して測定器に入力する必要があり,そのために用いる装置を分圧器という。高抵抗分圧器により分圧するのが最も一般的であるが,交流では抵抗のほかにリアクタやコンデンサを加えたものが多い。

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