刈谷田川(読み)カリヤタガワ

デジタル大辞泉 「刈谷田川」の意味・読み・例文・類語

かりやた‐がわ〔‐がは〕【刈谷田川】

新潟県中央部を流れる川。信濃川支流の一。守門すもん岳(標高1537メートル)付近に源を発し、三条市西方で信濃川に注ぐ。長さ54キロ。上流河岸段丘発達、平野部は米の産地

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日本歴史地名大系 「刈谷田川」の解説

刈谷田川
かりやたがわ

市の南東端のおお(一四三二・四メートル)に源を発し、栃尾市・見附市・南蒲原みなみかんばら中之島なかのしま村・同郡さかえ町を流れ鬼木おにぎの先で信濃川に合流する。長さ五二・二キロ。中越穀倉である中之島村の三千五〇〇ヘクタールをはじめ流域約一万一千ヘクタールの水田を潤す。上流から栃堀とちぼりを経て栃尾市街地までは河床が高く、大小の石が多い。このため一度豪雨になるとたちまち増水氾濫し激流となり護岸橋梁を破壊、田畑や人家の流失をみる水害を繰返してきた。暴れ川の異名があり、信濃川が長岡市と三条市の間でS字形をなしているのはこの川が運ぶ大量の土砂のためであり、中之島村と栄町の水田はこの沖積地上に成立している。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「刈谷田川」の意味・わかりやすい解説

刈谷田川
かりやたがわ

新潟県の中央を貫流する信濃川(しなのがわ)の一支流。源を新潟・福島県境の守門岳(すもんだけ)付近に発し、栃尾盆地(とちおぼんち)の西谷、東谷、塩谷(しおたに)の3支流をあわせて、東山丘陵を横断し、中越平野の低湿地帯を蛇行して新信濃川の下流本流に合流する。延長52.2キロメートル。上流は段丘地形の発達する栃尾盆地を構成し、平野部では八丁潟(はっちょうがた)、中之島(長岡(ながおか)市)の低湿地の排水、灌漑(かんがい)の主軸として中越米の米どころをなす。近世は地蔵堂(じぞうどう)(燕(つばめ)市分水(ぶんすい)地区)から今町、見附(みつけ)(見附市)まで河川舟運が発達して、八十里越(ごえ)の会津御蔵入郷(おくらいりごう)の物資輸送が行われ、谷口から栃尾までは栃尾船道(ふなどう)も通じていた。長岡(ながおか)市大堰(おおぜき)には見附市の水道浄水池があり、今町の堤防上で6月上旬に行われる大凧合戦(おおだこがっせん)が名物。

[山崎久雄]

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