精選版 日本国語大辞典
「初心忘るべからず」の意味・読み・例文・類語
しょしん【初心】 忘(わす)るべからず
世阿彌の「
花鏡」にある語。
能楽で、
若年の
ころに学んだ芸や、その当時の未熟だったこと、また、時期時期での初めての
経験を忘れてはいけないという教え。転じて一般に、習い始めたころの、謙虚なはりつめた
気持を常に失ってはならない、また、
最初に思いたった
一念を忘れてはいけないの意。
※花鏡(1424)奥段「
当流に、万能一徳の
一句あり。
初心不
レ可
レ忘」
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デジタル大辞泉
「初心忘るべからず」の意味・読み・例文・類語
初心忘るべからず
《世阿弥の「花鏡」にある言葉》習い始めのころの謙虚で真剣な気持ちを忘れてはならない。
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
初心忘るべからず
何かを始めた最初のころの気持ちを忘れてはいけない、という戒めのことば。
[使用例] そこで私は、「初心を忘るべからず」という言葉を思い出したい。能楽の大成者の世阿弥の言葉だが、私はこれを愛についても言いたい[亀井勝一郎*愛と死|1976]
[由来] 一四~一五世紀、室町時代の能の役者・作者、世阿弥の「[花鏡]」の最後の部分で、くり返し述べられていることば。初心者はもちろん、大ベテランに至るまで、芸を身に付けていくそれぞれの段階に「初心」があり、それを忘れてはいけない、と説いています。現在では、広くさまざまな分野で用いられています。
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初心忘るべからず
物を学ぶに際して重要なことは、学び始めたころの心を忘れないことである。
[使用例] そこで私は、「初心を忘るべからず」という言葉を思い出したい。能楽の大成者の世阿弥の言葉だが、私はこれを愛についても言いたい[亀井勝一郎*愛と死|1976]
[解説] 芸事を極める上での心構えとして、世阿弥の残したことば。今日では、芸事に限らず、さまざまな分野で用いられます。
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