利尿剤(読み)リニョウザイ

デジタル大辞泉 「利尿剤」の意味・読み・例文・類語

りにょう‐ざい〔リネウ‐〕【利尿剤】

利尿薬

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精選版 日本国語大辞典 「利尿剤」の意味・読み・例文・類語

りにょう‐ざい リネウ‥【利尿剤】

〘名〙 尿量を増大させてむくみを除くために使用する薬物腎臓に直接作用する抗アルドステロン剤、間接に作用するアミノフィリン剤などがある。利水剤。

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病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版 「利尿剤」の解説

利尿剤

利尿剤とは


 むくみ(浮腫ふしゅ)は、腎臓じんぞうから尿として排泄はいせつされるはずの、体内の余分な水分が排泄されないために生じる症状で、腎臓病(腎性浮腫)、心臓病(心性浮腫)、肝臓病(肝性浮腫)などが原因でおこります。


 尿量を増やし、体内の余分な水分を排泄するようにするのが利尿剤です。腎臓に直接はたらきかけて尿量を増やす腎内性利尿剤と、心臓など、腎臓以外の臓器にはたらきかけて間接的に尿量を増やす腎外性利尿剤とがあります。腎内性利尿剤には、むくみの原因となるナトリウムの排泄を促進するチアジド系降圧利尿剤ループ性利尿剤塩分と水を体内にため、むくみをおこしやすくするアルドステロン(副腎ふくじんから分泌されるホルモン)のはたらきを抑える抗アルドステロン性利尿剤があります。また、強心剤のキサンチン系製剤も腎内性利尿剤のひとつです。


 腎外性利尿剤には炭酸脱水酵素阻害剤がありますが、カリウム剤もそのひとつです。


チアジド系降圧利尿剤


ループ性利尿剤


抗アルドステロン性利尿剤


炭酸脱水酵素阻害剤


バソプレシン拮抗剤

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「利尿剤」の意味・わかりやすい解説

利尿剤
りにょうざい
diuretic

尿量を増し,体内の不要な水分の排出を促進させ,浮腫を除去する薬剤をいう。その作用により,次のように大別する。 (1) 糸球体ろ過促進 腎血圧の上昇剤 (強心利尿剤のジギタリス) ,腎血流増加剤 (プリン誘導体) ,水血症を起す薬物 (浸透圧性利尿剤として硝酸カリウム,アシドーシス性利尿剤として塩化アンモニウム) 。 (2) 尿細管再吸収抑制 炭酸脱水素酵素阻害剤 (アセタゾミド) ,塩類排出作用剤 (サイアザイド) ,水銀利尿剤 (クロルメロドリン) 。 (3) 抗利尿ホルモン阻害剤 クロラザニル。 (4) 抗アンドロステロン剤 スピロノラクトン。 (5) 利尿生薬 キササゲ種子ウツボグサの果穂 (夏枯草) など民間薬。

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栄養・生化学辞典 「利尿剤」の解説

利尿剤

 尿量を増加させる薬剤.

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